言うことを聞かない・改善が見られない人の問題と解決策の考え方【相談者Y様】

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「どうして言ったことをしてくれないの?」
「なんて言ったらいいの?」
「何考えてるの?」

色々考えて、頑張って伝えてるはずなのに、どうして?

最近このようなご相談を頂きました。

この相談者の方は、

「自分の発言力が弱いため、なかなか改善が見られない」

と問題を捉えられている印象を受けますが、一度できあがった関係性を変えるのはそれこそ大変なことです。

しかし、発言力を強くしようと頑張らなくても、解決する方法があるかもしれません。

  1. 1.相手の行動に対して問題を感じている
  2. 2.「相手にこうなってほしい」という自分の気持ちで、相手に『どこまで求めるか・どれだけ付き合えるか』
  3. 3.なぜ改善されないのか
  4. 4.お互いをどう見ているのか
  5. 5.どうすれば相手が変わるのかわからない 

言うことを聞かない人に話をする時の問題

言うことを聞かない人への指示

では、発言力について少し考えてみましょう。

例えば、もし自分より立場や発言力の強い人から、一方的に「ああしろ、こうしろ」と命令されたらあなたはどう思いますか。

それがいくら正論だとしても”こちらの気持ちも考えずに言われたら”不満や不快感を感じませんか。

あなたにも言いたいことや、そうした理由があったはずなのに。

親子供でも、上司部下でも、彼氏彼女でも、男の子でも女の子でも

相手にそういった不満を持たせないためにも、何かをいう前に、まずはその人に理解を示すことを心掛けましょう。

言いたいことを言って「わかってもらえた」と思えば、満足して言うことを聞いてくれることもしばしばです。

改善するために重要なこと

また、いくら発言に強制力があったとしても、本人の気が済まなければ根本的な解決・改善にはなりません。

一つの方法にこだわるのではなく、そもそもの問題の原因を突き止めることが重要です。
それが解決方法の発見にも繋がります。

それでは、相手とその行動について分析し、原因の特定や問題への理解を深めていきましょう。

本記事は、「言ったことが改善されない」というご相談への返答記事であり、3部構成の第2部です。
※第3部に進む前に、第1部・第2部を先に読まれることを強くオススメします。

第1部はこちら

以下、相談者=Sさん、改善を求める相手=Kさん
として話を進めていきます。

初めて読む方はノートとペンを用意し、実際に書き出してみることをオススメします。
また、本記事を
一つ一つ読み進めるにつれて、あなたの中で問題の解決方法が形になっていくはずです。
どうぞ読み飛ばさず、ご自身のために取り組んでみてください。

言うことを聞かない人の特徴などを考える

言うことを聞かない人の特徴や育ち方

さて、前回の記事では自分の気持ちを整理することができたでしょうか。

自分の気持ちを理解したなら、次に考えるのは相手(Kさん)のことです。

Sさんは、Kさんについてどのくらい知っているでしょうか。

性格・趣味嗜好・なにを大切にし、なにを嫌がるのか・生活環境・育ち方などなど

変わってほしいと思う相手がいるなら、その人のことをもっと理解する必要があります。

Kさんのことをより深く理解することで、Kさんがどうすれば問題行動をしなくなるのか、
その方法または糸口が見つかるかもしれません。

いつから言うことを聞かなくなったのか

では始めに、Kさんの「問題行動」について考えてみましょう。

そして、これまで誤った対応をしてしまっていたことに気が付きました。
こうした状態を作り上げたことは私の責任です。

SさんとKさんは、関係が構築されてからある程度の期間を経ているものと読み取ることができます。

では、Kさんの「問題行動」はいつ始まったのでしょうか。

知り合った後に言うことを聞いてくれなくなった

Sさんとの関係が構築された後、しばらくしてから問題行動が始まったのなら、その始まったタイミングについて考えることで、その原因などを突き止められるかもしれません。

その時期のKさんの環境、仕事、恋愛、家庭、友人関係、何かが変化するタイミングと問題行動が始まったタイミングが重なるなら、それが影響している可能性があります。

最初から言うことを聞いてくれない

逆に、Sさんとの関係が始まった当初からその問題行動がみられていた場合、それ以前に原因があると考えることができます。

生まれ育った環境、親からの教育、子どもの頃の出来事やトラウマ、過去の経験など、Sさんの知らないところで影響を受けている場合、話し合うなどして関係を深め、その原因を突き止めることが問題解決への一歩となるでしょう。

言うことを聞かないことは問題?

次に考えるのは、Kさん自身がその問題行動について「どう認識しているのか」です。

恐らくですが、謝れば許される相手と認識されています。ですので改善がなかなか見られません。
今までは、こういう理由であなたに冷たい態度を取ると事前告知してきたので、

この文からは、2つのことが読み取れます。

1つ目が、Kさんは「自分の行動は”Sさんに”問題とされている」と認識していること。
2つ目は、「Kさんにとっては重要な問題ではない。そして、その行動を変えるのに大変なエネルギーを要する」という可能性です。

1つ目は、Sさんに謝るという行為や、Sさんが事前告知していることによって”問題とされていること”は認識しているととれるからです。

その上で、改善が見られないということなので、2つ目の可能性が推測できます。

重要ではないから改善されない?

言うことを聞かない人にっての問題解決

”Kさんにとって重要な問題ではない”というのは、

「Kさん自身がその行動によって生じることに不利益を感じていない、不利益を感じたことがない、またはその不利益に考えが及ばない・イメージがつかない、その結果にならない」

と考えているということでしょう。

これまで誤った対応をしてしまっていたことに気が付きました。
恐らくですが、謝れば許される相手と認識されています。
こうした状態を作り上げたことは私の責任です。
危機感で言えば、突き放しも有効かと存じますが、自らの価値観に従っているはずなのに非常に心苦しく、突き放しきれません。
お恥ずかしい話ですが、自分のしてきた対応に苦しめられています。

こうした文章から、Sさんがご自分のしてきたことが間違っていたと後悔している印象を強く受けますが、

本質的には間違った選択など存在しないのだと私は考えます。

なぜなら、その時の環境、人間関係、心の余裕、諸々の要因が合わさってその選択をしたのですから、何度繰り返したとしても、それ以外の選択などあり得ないと思うからです。

改善のための一歩

確かに、Sさんの対応の結果として、今のKさんからの認識になっていることもあるかもしれません。

しかし、そのおかげでKさん自身に”問題である”という認識を持たせることができたのもまた事実です。

そういった意味でも、Sさんの対応は問題解決に向けて何歩も前進させることができています。

ぜひ自信を持って頂きたいです。

少し話が逸れてしまいましたが、今話した認識はぜひ皆さんにも覚えていて頂きたいことでもあります。

なぜ問題が改善されないのか|原因から解決策へ

次に、”その行動を変えるのに大変なエネルギーを要する”という可能性ですが、行動を変えるというのは多かれ少なかれ、それだけで精神的なエネルギーを必要とします。

Kさんの問題行動が「人生の中で長く行われてきたこと」である場合、その行動を変えることは相当のエネルギー、または時間、または衝撃が必要になると思われます。

また、Kさんにとって「その問題行動を変えるために、または変えた先に生じることが不利益・ストレスである場合」、Kさんは行動を変えることに前向きになれません。
同じように多くのエネルギーを必要とするでしょう。

ここでは、”後者の不利益・ストレスがなんなのか”、”どうすれば取り除く、または行動を変えられるまで軽くすることができるのか”を考えることが解決に繋がります。

  1. ”なぜ改善されないのか”
    その人にとって何が不利益・ストレスなのか考えて、原因を特定しましょう。

改善が見られない理由

自分の言うことだけ聞かないのか否か

そして、Kさんのことについてはこれで最後ですが、
Kさんの「問題行動の場所」についてです。

相手の行動も一般的に礼節を欠くとされるものばかりなので、正す意味でもどうにかしたいのです。

Kさんはその問題行動を、
Sさんの前でだけしていますか。他の人の前でもしていますか。

他の人の前でもしている場合は、Kさんの問題行動の原因は「Kさんの中にある」と言えるでしょう。

しかし、Kさんの問題行動がSさんの前でだけ、またはSさんの前で頻繁に起きている場合は、Kさんの問題行動の原因は「SさんとKさんの関係の中にある」と言えます。

この見極めを誤ると、適切な解決方法を導けなくなってしまう恐れがあるので、一度慎重に考えて見てください。


”相手について分析・理解する”のはこれで以上になります。

お疲れ様でした。

本記事でやったことは『相手と問題を理解すること』です。

今回使ったノートは引き続き必要になるので残しておいてください。

次は「言うことを聞かない人とあなたの関係性」に注目します

第1部、第2部で記入したノートを使って二人の関係性に注目することで、新しい見え方や気づきを得ることができるかもしれません。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
引き続き読んで頂けますと幸いです。

それでは『第3部』

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