腕を組む。口を隠す。首を傾げる。何気ない仕草から人の心理を見抜く
職場や家庭、様々な人間関係の中で、相手の本当の気持ちを知りたいと思うことはありませんか?
そんな時は相手が発する言葉以上に、相手の仕草に注目してみましょう。
ふとした仕草は無意識を写す鏡のようなもの。
本当は不満に思っている、不安を感じている、リラックスしている。
仕草からは相手の本当の気持ちを感じ取ることができます。
コミュニケーションのほとんどを占める非言語情報
恋人に手料理を振る舞った。あるいはお気に入りのレストランに案内した。
しかし、「美味しいよ」と言いはするものの、なぜか箸が進んでいない。
言葉が行動と異なるとき、あなたはどちらを信じるでしょうか?
この場合、ほとんどの人が行動に注目して、「本当は美味しくないのかもしれない、こちらに気を使っているんだな。」と考えるはず。
それは私たちが言葉は取り繕うことができるけれど、行動はそうではないことを知っているからです。
人と人とのコミュニケーションにおいて、人が受け取る情報の80~90%は、相手の表情や声の調子、会話のテンポ、目線や手の動き、仕草など、言葉以外の情報「非言語情報」と言われています。
つまり、相手とのコミュニケーションを円滑に行うためには、この「非言語情報」が表す心理を深く理解する必要があります。
無意識にしてしまいがちな仕草は重要な「非言語情報」の一つ。
仕草の意味をしっかり理解することで、相手の心理を素早く見抜けるようになり、自分が間違ったメッセージを送ってしまわないよう気をつけることもできます。
表情や頭部を触る仕草でわかること
・会議で議論が進まない
・話し合いをしているのになかなか首を縦に振ってくれない
・そもそも話し合いに参加してくれていない
そんな時、相手はどのような心理状態にあるのでしょうか?
仕草から読み取れる心理の一部をご紹介します。
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不安を感じたり、緊張している時に表れる仕草
まばたきが多い、唇を舐めるなどの動作は緊張している時に出やすい仕草。
耳や首を触る、目をこするなどの仕草は、会話の内容に不満があるときに出やすいと言われています。
会話の最中にこれらの仕草が出た時は、相手の言葉に耳を傾け、注意深く話をする必要がありそうです。
目をこする動作が頻繁にあらわれる時は、相手に苦手と思われているのかも。
何気なくやってしまう首を傾げる動作も、会話の内容に満足していない、不満の表れです。
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何かを隠している時に表れる仕草
眉、口元は表情が出やすい部位。
そこに手をやる、隠すということは、本心が見抜かれないよう隠そうとしていると考えられます。
唇を噛んだり、歯を噛み締めている時は、感情を押し殺そうとしているのかも。
相手の気持ちを無視して会話を進めていないか、十分注意を払いましょう。
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手や腕の仕草でわかること
手や腕の動きにも、人の心理は現れます。
腕を組むポーズは相手から自分を守りたいという警戒感を表していますし、体の前で手を握っている時は怒りや不快な気持ちを抑えていると考えられます。
少し似ていますが、両手でコップを持つという動作も不安を感じる時にしてしまう仕草です。
頬杖を付いている時は、不安や不満を感じたり、話を退屈に思っている時。
心の揺れが表れないよう、頭を安定させているのです。
逆に手のひらをあなたに見せている時はリラックスしている時。
「手の内を見せる」という言葉があるように、親密な感情を抱いている時の仕草になります。
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下半身の仕草には本心が表れる
顔や手の表情よりもさらに本心が表れると言われているのが下半身の動作です。誰でも足の動きにまでは気を配りきれません。
一般には行儀が悪いされている足を組むという仕草。
足を組むということはすぐには逃げられないということですから、安心している仕草になります。
しかし、警戒感を表している場合もあります。
つま先の向きがまっすぐで自分に向かっている時は話に興味を持っている時、全く違う方向を向いている時は話に退屈しているかもしれません。
まとめ
仕草はその時の心理を、自分でも気がつかないうちに表現してしまいます。
仕草の観察を習慣づけることは、思い違いやすれ違いを予防し、周囲との円滑な人間関係を築くためにとても有効な手段になります。
それと同時に、自分自身の仕草から、押し隠している自分の本音や感情に気がつくこともあるかもしれません。
自分自身を観察することは、自分にとっての周囲との程よい距離感を掴むためにとても重要なこと。
仕草の意味を理解して、周囲の人だけでなく、自分への理解も深めていきましょう。
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