上司と部下が仲良くなる方法|今日から使える信頼関係の心理学
上司と部下、職場での信頼関係
多くの人は仕事の効率性や満足度は、職場での人間関係に大きく影響されると感じているのではないでしょうか。
しかし、そうは言っても「人間関係を良くしていくのも一苦労」とお悩みでしょう。
そこで今回は、心理学を使った信頼関係構築テクニックを紹介します。
このテクニックはハードルが低く、今日から気軽に始められるので是非使ってみてください。
心理学で仲良くなる方法|ベン・フランクリン効果
上司と部下が仲良くなるための鍵は、「ベン・フランクリン効果」を活用することです。
これは、小さな頼みごとをすることで相手との関係が改善される心理学の原理です。
人は他人に親切をすることで、その人をより好意的に感じるようになります。
これは、好きではない人に親切にするという矛盾を正そうと、行動に合わせて好感度が変化していくことが理由です。
この効果を職場で活用することで、上司と部下の間に信頼感が生まれ、より強固な関係を築くことができます。
上司と部下の信頼関係を構築する方法
ベン・フランクリン効果の職場での実践方法は、相手に対して小さな頼みごとをするだけです。
上司から部下への頼みごと例
- ごめん、ちょっとボールペン貸して。
- このプロジェクトについて意見を聞かせて。
- プロジェクターのセットアップを手伝ってもらえる?
- おすすめの〇〇(本・ソフト)とかあったら貸してくれない?
部下は上司に対して貢献していると感じ、自己効力感と満足感を得ることができます。
部下から上司への頼みごと例
- 先方との食事でおすすめのお店教えてください。
- 今日のプレゼンについて軽くフィードバックもらえないでしょうか?
- あの時はどうしたらよかったですかね?
- おすすめの〇〇(本・ソフト)とかあったら貸してくれない?
上司に部下の成長への意欲やチームへの貢献意識を示すことができ、結果として信頼関係の強化に繋がります。
上司と部下、頼み事の注意点
この心理テクニックで重要なことは「その頼み事が相手にとって時間を奪わず、負担にならない内容」ということです。
軽いお願い事であれば、相手はそれを達成することによって成就感や貢献感を感じやすく、その結果としてあなたへの好意や信頼感が高まります。
しかし、もし頼み事が相手にとって大きな負担となる場合、それは逆効果となり、関係にストレスや緊張をもたらす可能性があるからです。
お願いするときには相手をよく確認して負担にならないようにしましょう。
そして、お願いに応えてくれた時には、その前後でしっかりと感謝の気持ちを伝えてください。
信頼関係の心理学|職場で生まれる上司と部下の好循環
このような心理学テクニックを日常の業務に取り入れることで、上司と部下の間のコミュニケーションが活性化します。
頼みごとを通じて、お互いの強みや弱みを理解し合い、協力し合う文化も育まれるでしょう。
また、このプロセスは相互尊重に基づくため、職場のモチベーション向上にも寄与します。
上司と部下が仲良くなる方法まとめ
上司と部下が仲良くなるためには、相互の信頼関係の構築が不可欠です。
今日からでも実践できるこの方法を活かして、職場の人間関係を明るくしていきましょう。
仕事に限らず、この心理テクニックは様々な対人関係で有効です。
ぜひご活用ください。
結論:「気軽に簡単な頼みごとをして、感謝をする」を繰り返していけば、今よりもっと友好的な関係を築いていける。
下記に、”ベン・フランクリン効果”を検証した心理実験を紹介しています。
興味のある方はよければ読んでみてください。
行動科学者の”頼みごと実験”
行動科学者のジョン・ジェッカーとデビッド・ランディによって行われた”ベン・フランクリン効果”の検証実験。
実験の参加者(被験者)たちはある競争に勝って賞金をもらいました。
賞金をもらった参加者たちを二つのグループに分けて、一方には、その賞金は自腹で払ったのだが手持ちのお金が無くなったので、賞金を返してほしいと頼みました。
すると、参加者たちは、同意して賞金を返してくれました。
また、違うグループには、賞金の返金の依頼はしませんでした。さて、実験者はどちらのグループの人たちから好意を持たれたでしょうか?
普通なら、賞金を返せと言ったら嫌がるのでしょうが・・・。実験では、両グループの全員に対して、ジェッカーら実験者に対してどのくらい好意的に見ているのかを匿名で答えてもらいました。
そうすると、賞金を返すように頼まれた人たちの方が好意的に見ているのでした。フランクリンの例のように、誠意をもって頼みごとをすると好意的に見てくれることが証明されたのです。
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