実験で証明された笑顔の効果|心理に影響を与える笑顔で好感度UP
私たちは、周囲の人々を惹きつけたいと考えるものです。
そのような時に、好感度をアップさせる最強の仕草が「笑顔」です。
そこで今回は、笑顔についての実験や論文・好印象な笑顔の見せ方を紹介します。
笑顔の使い方を覚えるだけで、あなたが人に与える印象は大きく変わるでしょう。
心理実験で証明された笑顔の効果−好感度UP
笑顔は他の人を和ませる効果があると言われていますが、笑顔には実際にどのような効果があるのでしょうか?
「基本6表情の変化が印象に与える影響(益子行弘、齋藤美穂)」という論文が日本心理学会で発表されました。
この実験では、男女140名ずつの被験者に対して、さまざまな表情をしている写真を見せて、どのように感じるかを評価してもらいました。
その結果、笑顔に対して親しみやすい、優しいなどの「好感度」、外向的、強いなどの「活力性」が高いと評価しました。
つまり、気になる人に笑顔を向けることにより、その人から好感度を得ること、ポジティブなイメージを与えることがわかりました。
更に、この実験で、真顔から笑顔に変化することがより好感度が上がることがわかりました。
このことは、いつもニコニコしているのではなく、気になる人を見て、真顔から笑顔に変えると更に好感度を上げることになるのです。
ただし、女性の場合、出会って間もない男性の笑顔は、警戒する要因の一つになるという研究もあります。
「ニヤニヤして何を考えているかわからない」というように受け取ることがあるというのです。
これを防ぐためには、一旦真面目な表情を見せて、真面目で信頼できることをアピールしたうえで笑顔に変えていくと効果的です。
作り笑顔でも楽しくなる−笑顔が脳に影響を与える「表情フィードバック」
私たちには、「表情フィードバック」という笑顔を作ると楽しくなるというシステムがあります。
これに関して、被験者にペンを口にくわえてもらう実験があります。一つの条件では唇でペンを咥えるよう指示し、もう一つの条件では左右の奥歯でペンを噛むように指示しました。
歯でペンを噛むと笑顔に近くなります。
ペンをくわえた状態でいろいろなマンガを見せ、マンガがどれくらい面白いと感じるかについての評定をさせると、奥歯でペンを噛む条件の方がマンガをより面白いと評価したのでした。
つまり、作り笑いでも楽しくなる「表情フィードバック」が実証されたのです。
また、表情筋は脳活動に影響するという論文が2014年にBioMed Central(BMC)社から発表されました。
fMRIという脳の血流を計測する装置を使用し、筋肉の働きを抑えるボトックスという薬を顔の表情筋に注射した前と後で脳の内部をスキャンしました。
その結果、脳の中心部にあり、感情に反応する「偏桃体」の活性状態が変化することがわかりました。
つまり、表情が脳の活動に影響を与えていたのです。
これは脳科学的に「表情フィードバック」を支持する結果となっています。
笑顔は人の心理に影響する−相手も楽しくさせる「ミラー効果」
また、人間は、周囲の人が笑っていると可笑しくなり、笑顔の絶えない人の周りの人は笑顔が集まります。
人間は相手の笑顔を見ると、脳の中心部の笑顔を感じる「偏桃体」に作用して、反射的に笑顔で返すという作用があります。
これを「ミラー効果」と呼びます。
つまり、笑顔を相手に向けるとミラー効果によって、相手も笑顔で返すことになり、表情フィードバック効果により楽しくなります。
会話が楽しいのですから、楽しい気持ちにしてくれるあなたに好意を持つことになるのです(好意には好意で返す「好意の返報性」)。
笑顔のまとめ
このようなことから、気になる人と会話するときに笑顔を見せるようにすべきだということになります。
しかも、真顔から笑顔に変化させて微笑みかけるのです。
また、LINEやメールを送るときにも笑顔の動画を送るのが良いでしょう。
鏡を見ながら素敵な笑顔ができるように練習をするだけでも、あなたの印象はガラリと変わります。
笑顔の影響力は男女問わず効果があるので、ぜひご活用ください。
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